素敵で心地よい空間にするために、インテリアコーディネーターは何からどのように取り組んでいるかご存じですか。
今回はは基礎の基礎ということで、インテリアコーディネートをする際の手順で外せない2点をご紹介いたします。
既にご存じの方は復習を兼ねて、初めて取り組む方はまずはこの基本的な2点にしっかりと取り組んで、おしゃれで素敵なインテリア空間を手に入れましょう。
インテリアコーディネートを成功させる2ポイント
お部屋のコーディネート依頼をいただいた際に、インテリアコーディネーターがまず取り組むのはこの2点です。
結論この2点をしっかりと考えるだけで、コーディネーターがいらないくらい素敵なお部屋にできます。
最初が肝心ですのでしっかり取り組みましょう!
1.レイアウトプランを練る
2.スタイルをはっきりさせる
ポイントはこの2つです。下記に詳しく説明していきます。
1.レイアウトプランを練る
おしゃれに見えるお部屋はレイアウトがしっかりと考えられています。
ご自分の目指したいお部屋はどんなお部屋なのか考えてレイアウトをしていくと、お部屋がすっきりとして、動きやすく、住んでいて落ち着く空間に仕上がります。
レイアウトを考えるために重要なことを解説していきます。
1.部屋のサイズ把握
・部屋の図面を確認する / なければ部屋内を採寸する
まずは部屋のサイズを把握しましょう。
サイズが分からずに家具を検討するのは失敗の原因の1つです。 サイズ確認することで、できること、できないことが見えてきます。
2.必要な家具を書き出す
配置したい家具をすべて書き出します。
・ソファ、TVボード、ダイニングセットなど
電化製品のサイズを測っておくと、食器棚やTVボードを検討するときにスムーズです。
3.レイアウトを検討する
図面上で大まかなレイアウトをしていきます。
部屋の中で動線(移動する経路)をイメージしてレイアウトしましょう。 例えばリビングダイニングであれば、買い出しから帰宅したときの冷蔵庫までの動線、洗濯機から洗濯物を干す際の動線など、いくつもの動線が使い勝手良くになるように検討します。
・適正なサイズの家具の大きさはどれくらいなのか。
・動線(移動経路)を確保できているか。
快適な空間になるようにレイアウト設計をすることが大切です。
収納スペースの確保も忘れずにレイアウトしていきましょう。 壁面やカウンター下など有効活用していけるといいですね。
リビングダイニングレイアウト例
・リビングダイニングスペースを区切るレイアウト
リビングダイニングスペースを区切るレイアウトでは、ソファや間仕切りを使ってリビングスペースとダイニングスペースを区切ります。 ソファの背をダイニング側に向けることで、各スペースで過ごす際に視線が交わらない状況を作ります。
仕切る家具によって背が高すぎて圧迫感が出てしまったり、動線を極端に狭くしてしまわないよう、サイズに注意しながら検討します
リビングダイニングスペースを区切らないレイアウト
言葉の通り、区切らないのでソファやダイニングに座った状態でお互いに視線が交わる状況です。
ソファが壁面前に配置されるレイアウトが多くなるので、ソファはハイバックタイプを選んでも圧迫感をそれほど気にする必要はありません。 ソファの背面の壁はぽっかり空いてしまいがちですので、アートを飾ってフォーカルポイント(視線を集めるポイント)にしてもいいですね。
上級編:フォーカルポイントってなに?
フォーカルポイント
インテリアデザインでは、フォーカルポイントは視線を引きつける特定の場所や要素を指します。
フォーカルポイントを意識的に作ることで、空間にアクセントを加え全体的な雰囲気にメリハリを与えることができます。
他の部分をシンプルに保ちながら、フォーカルポイントに注力することで、効果的にインテリアの印象を向上させることができます。
例えば、ご紹介の間取りでいうと赤ライン部分がフォーカルポイントにできる部分です。 ダイニングスペース横の壁にサイドボードを配置しているのは、フォーカルポイントを作るためでもあります(収納も増えますし、デザイン性もよくなるので一石二鳥ですね)。
2.スタイルをはっきりさせる
レイアウトと同時に、どのようなテイストのインテリアスタイルが好みか、はっきりさせます。
テイストがはっきりしていると、インテリア1つ1つの選択を容易に判断していくことができます。
好みがよくわからない、という場合は気になるインテリア画像を集めてみましょう。 何十枚も集めているうちに、好みのテイストが分かってくるはずです。
pinterestやinstagramなどに素敵なコーディネートがたくさん掲載されていますのでチェックしてみてください。
ここでは、海外インテリア事例から、いくつかのテイストを簡単にご紹介させていただきます。
・ナチュラル
明るい木の色、自然のままの色を使ったスタイルで全体的にやさしい印象になるのが特徴です。 配色ははアイボリー、ライトグレー、ライトブラウンなどの明るい色のグラデーションにすると良いでしょう。 木部や張地は自然素材、自然素材風のものを選びます。
・シンプルモダン
すっきりとしたデザインでまとめていくスタイルです。 モノトーンをベースに彩度の低い色味を選びます。 室内を構成する要素をできるだけ少なくすると洗練された印象になるため、ものが表に出しっぱなしにならないよう収納スペースをしっかりと確保していきたいですね。
・北欧
厳しい冬の環境下でも快適に過ごせるよう工夫されたインテリアです。自然素材を活かし、シンプルながらも温かみのある空間づくりが特徴です。 ホワイトやグレーを基調とし、明るく落ち着いた雰囲気を演出、全体的にふんわりとした印象にまとめます。 幾何学模様や動物柄の北欧スタイルらしいテキスタイルをアクセントに入れてもいいですね。
・エレガント
エレガントスタイルは、優雅さと上品さを追求するインテリアデザインです。このスタイルは、ヨーロッパやイギリスの伝統的な室内様式に影響を受けており、ラグジュアリーホテルやヨーロッパのアパルトマンのような雰囲気を醸し出します。 色はホワイトを中心とし、グレイッシュカラーを組み合わせます。ゴールドやシルバーなど光沢のある質感のものを差し色にしても素敵です。
・スタイリッシュモダン
モノトーンの配色に加え、光沢感のあるアイテムやレザー、ウッド、ファブリックなどの異素材を組み合わせることで、洗練された印象を与えます。また、デザインは直線的でシャープな印象のものを選び、装飾を最小限に抑えます。 大きな窓や開放的な間取りを取り入れることで、空間に広がりをもたらします。
・ジャパンディ
日本の伝統的な和の要素と北欧の居心地の良さを組み合わせたインテリアスタイルです。 天然素材(木材、リネン、ウールなど)を多用し、ミニマルなデザインのものを選びます。 重心を低くしていくとスタイルの雰囲気を出しやすいです。北欧スタイルに少しずつ和の要素を加えてちょうどいいバランスを探しましょう。
・ミッドセンチュリー
1940年代から1960年代にかけてのデザインスタイルを指します。 その時代特有の技術革新とデザイン哲学によって生まれたスタイルであり、そのシンプルさと機能美は現代でも多くの人々に愛されています。 曲線的でユニークな形状の椅子やソファを選ぶことで、ミッドセンチュリーらしさを演出します。 ブラウン、テラコッタ、マスタードイエローなどの温かみのあるアースカラーをアクセントとして取り入れることで、全体の色調に深みを与えます。
・BOHO
ボヘミアンとニューヨークのSOHO地区のスタイルを融合させたインテリアデザインの一種です。このスタイルは、自由奔放で芸術的な雰囲気を持ち、伝統的な要素と都会的な要素をバランスよく組み合わせています。 ラタンやジュートなど、自然素材を使った家具や装飾品を選びます。 また、アートや写真を整然と並べるのではなく、ランダムに配置して独自性を出すのも特徴です。 BOHOスタイルは、自分らしさを表現するために自由にアイテムを選び組み合わせることができるため、個性的で心地よい空間作りに最適です。
スタイルを色々見てみると・・
実はインテリアスタイルを色々と並べて眺めていると、内容が重なっているスタイルが結構あります。 ナチュラルと北欧、ジャパンディ、モダン・・など、重複しているところがありますよね。 テイストで絞って調べてもよくわからなくなってしまったら、好みのインテリアの画像をたくさん集めることをお勧めします。 たくさんスタイルを見て、集めることでご自分の好みがはっきりしてるはずです。
まとめ
1.レイアウトプランを練る
・お部屋のサイズを把握
・必要な家具を書き出す
動線を確保しながらライフスタイルに合わせた配置を考える。
2・スタイルをはっきりさせる
スタイルをはっきりさせることで、インテリア選びでブレないようにする。
インテリアコーディネートに大切な2pointについてご紹介させていただきました。 初めてインテリアコーディネートに取り組む方のお役に立てたらうれしいです。
R.I
R.interior